こっこ譚

エロゲの感想・思い出を垂れ流し、自己満足や振り返りのための意味合いが強めです

こなたよりかなたまで 感想

プレイ開始から1週間ほどで「こなたよりかなたまで」を完走。

プレイ時間自体はそんな長くかからなかったかな。

個人的な泣き所さん↓

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佳苗ちゃん絡みはどれもつらかったけどここが涙腺に響いた

耕助の「どうせこんなふうになるのは分かってたんだ。辛い役周りだよ」(セリフうろ覚え)というシーンもつらかった。彼は最後まで彼方と佳苗ちゃんの親友として彼らのために動き続けていた。彼方と負けず劣らず聖人的であったと思う。

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今作をプレイ中、主人公である遥彼方という少年は常に他者を気にかけた言動をしていた。自身の死期が近いにも関わらずだ。年齢以上に成熟した精神性、聖人じみた気質を持っているようにも思える。

 しかし、クリスTRUEでは彼方が自身の佳苗ちゃんへの行動を振り返り愚かであったと認める。遅かれ早かれ自分の死については佐倉の知るところとなる。その時、残された佐倉はどうなるのかと、一時の感情を優先した独善的な行いであったということを自覚することとなる。

 彼はクリスや耕介、泉ちゃんや優ちゃんに対して弱みをみせることは彼が見せていたのは自身がここまでなら見せてもいいというラインを引いたうえでのもののみだったように見える。他者へ甘えることを覚えたほうがいいという担当医からの助言からも彼は誰に対しても一歩引いた対応をしていた。

佐倉を傷つけ、クリスも離れていった自分に残ったのは意地だけだというセリフも出てくる。「意地」を守るために奔走する彼の姿は聖人という言葉からはひどく離れたものだと終盤に気付いた。

以後は彼のことが他者に甘えることができない、自身を偽らずには自分を守ることができないとてもかわいそうな少年にみえてきた。

優しすぎるが故に独善的な行為に走り、本心とは逆の行為を行うに至ってしまったのだろうという考えに私は至った。

ヒロインが彼方の死を目の前にし、どういった行動に移るのかは本編を通してあまり語られないが、多くの人がその死を悼むことだけは容易に想像できる。

多くのルートにおいて、彼の死が目前であるということが明白でありながらもあまり触れず、残った時間をヒロインと共に幸福な時間として過ごしたであろうと妄想にふける余地を残して終えているのは個人的に好きな点だった。

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年末は少し忙しいので年明けからMUSICUS!あたりでも触ろうかなと思います。